証言や平和活動を続けてきた被爆者が高齢化し、訃報が相次ぐ中、本人が残した資料の保存が課題になっている。公的な収集体制が乏しく、特に散逸が危ぶまれているのが、被爆後の人生や思いを刻む手紙やメモといった文書資料だ。整理を進める市民や専門家は、広島市、広島県、国が連携して保存の指針づくりや収蔵場所の確保を進め、官民で資料を残す取り組みが急務だと指摘している。(編集委員・水川恭輔)
被爆者の資料、どう残す 人生や思い刻む手紙・メモ…本人の死後に散逸危機 【考 from ヒロシマ】
乏しい保存、体制官民での対策急務