雨の季節がやってきました。きょうは雨が降るかどうか、「降水確率」が気になる毎日です。降水確率というのは、雨(冬なら雪も)が降る可能性のこと。みなさんは、何%くらいだったら雨傘を持って出かけるでしょうか。
降水確率30%以上になると、雨傘を持つ人が増えるといわれています。野球にあてはめてみると、打率3割以上。これはかなりヒットを打ってくれる、頼りになるバッターですね。
降水確率は、気温や風などの気象データを、昔のものと照らし合わせて計算しています。似たような気象条件が100回あった場合、そのうちの何回雨が降ったかを表しています。100回のうち80回降っていたら、降水確率80%。雨の降りやすさを表しているのです。
降水確率が高ければザーザー降りかというと、そうでもありません。降水確率は「1ミリ以上の雨が降る確率」を計算しているので、シトシト雨か、ザーザー降りなのかはわからないのです。降水確率80%でシトシト雨が降ったりやんだりのこともあれば、30%でもゴロゴロ雷が鳴って強い雨が降ったりすることがあります。雨が降る時間の長さも、降水確率には関係ありません。
そこでぜひ耳を傾けてもらいたいのが、私たち気象予報士の話です。テレビの気象コーナーなどでは、どの予報士も雨の降り方を具体的に伝えています。「シトシト雨が長く続きそう」とか「激しい雷雨に注意」とか「降っても短い時間でやむ見込み」といった具合です。ことしの梅雨は、天気予報を「見る」だけでなく、しっかり「聞いて」みてください。(気象予報士)