山麓からの眺め。太田川や広島デルタが見渡せる

 古来、人々は霊山や聖地の山を仏菩薩(ぶつぼさつ)や神霊のすみかとして畏敬の念をもって接してきた。「権現山」という名前が付く山は、日本全国に90近くあり、広島県内には九つある。全国的にみて4番目に多いなじみ深い山名である。仏菩薩が仮の姿の神として現出し、民衆を救済するという思想「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」に基づく。仏菩薩が「権(仮の意味)に現れた」ので「権現」という尊称が生まれ、山の神のことを権現と称してきた歴史がある。