磯谷さん(左から4人目)の指導でドローンを操縦する生徒たち

 広島市安佐南区の祇園北高の生徒が、小型無人機ドローンを活用した防災マップ作りに乗り出す。上空から学校周辺の山や住宅地などを撮影し、土砂崩れや冠水の危険がある場所を分析。結果を住民に示し、豪雨災害などの際の避難に役立ててもらう考えだ。

 ▽危険性分析、住民活用へ

 写真部と放送部、ゲームのプログラミングをするマイコン部の1~3年生計50人が参加する。プロの映像カメラマン磯谷勝也さん(50)=東区=の指導で今月上旬から、校庭で操縦や組み立てなどの練習を重ねている。

 同校は武田山の麓にある。2014年の広島土砂災害では校舎そばの山道が崩れ、通学路や周囲の住宅に土砂が流れ込んだ。テレビ番組向けに周辺をドローンで撮影した磯谷さんが今春、同校に映像を提供したのが活動のきっかけとなった。

 まずは校庭の上空でドローンの操縦経験を積み、国土交通省に申請が必要な校外での飛行を目指す。1~2年かけて防災マップを完成させる。地元の自主防災会連合会などが保育園、幼稚園児を対象に開いている合同避難訓練などで役立ててもらうと思い描く。

 写真部3年の古原恭也さん(18)は「中学の友人も土砂災害で被災した。ドローンで部活動の幅を広げ、地域にも貢献したい」と意気込む。

 広島県によると、安佐南区には土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域が、市内8区で最多の1310カ所ある。磯谷さんは「平面のハザードマップは地形がイメージしにくい。上空からの映像や写真があると、被害の予測や避難経路の想定をしやすくなる」と説明している。(ラン暁雨)