自民党の二階俊博幹事長は24日の記者会見で、公明党が次の衆院選広島3区に斉藤鉄夫副代表(比例中国)の擁立を決め、与党候補として一本化を求めている問題について「自民党の広島県連、(党本部の)選対委員会の協議をよく見守っていきたい」と述べた。
広島3区の現職は、昨夏の参院選広島選挙区を舞台にした大規模買収事件で公判中の河井克行元法相(自民党を離党)。初当選した妻の案里被告(同)とともに公選法違反罪に問われている。自前の候補者公募を始めた自民党県連は斉藤氏の擁立に強い不満を示す。
一方、公明党の山口那津男代表は22日、広島に入り、「政治の信頼回復と与党の議席確保へ大局的判断をするべきだ」と発言。自民党本部の対応が注目されている。
二階氏は今後の対応に関し「まず自民党の県連、党の組織とよく相談したい」と重ねて強調。県連の公募継続を認めるかどうかに質問が及ぶと、同席した林幹雄幹事長代理が「公募中」とだけ述べ、二階氏は答えなかった。
昨夏の参院選広島選挙区を巡っては、落選した自民党現職(当時)の溝手顕正氏側も公示1カ月前、元県議会議長の奥原信也県議側に50万円を提供していたことが分かっている。二階氏は「詳しい状況を存じ上げていないので、ここで言及するわけにはいかない」と話すにとどまった。(境信重)
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