趣味・食・遊ぶ

言ノ葉ノ箱
歌人、作家として活動する東さんが短歌を通じて綴るエッセー。1963年、広島県安佐町(現広島市安佐北区)生まれ。96年、第7回歌壇賞受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』(ともに本阿弥書店)、小説『長崎くんの指』(マガジンハウス)、『とりつくしま』(筑摩書房)、『ゆずゆずり』(集英社)、『薬屋のタバサ』(新潮社)、『らいほうさんの場所』(文藝春秋)、『甘い水』(リトルモア)、絵本『あめ ぽぽぽ』『ほわほわさくら』(ともにくもん出版)、エッセー集『今日のビタミン*短歌添え*』(本阿弥書店)、詩歌集『回転ドアは、順番に』(穂村弘と共著/ちくま文庫)、などがある。「言ノ葉ノ箱」ではカメラ撮影にも挑んでいます。

記事一覧

  • 海を見るために (2021/11/30) 

     今年、和歌山県で開催された国民文化祭「紀の国わかやま文化祭2021」の短歌のイベント「きのくに短歌の祭典」に参加するため、11月半ばの和歌山市を訪れた。  私の両親が和歌山県の南部の出身なので、子…

  • アイスホッケーの新チーム (2021/11/2) 

     「角川短歌賞」という短歌の新人賞の選考委員だったとき、候補作の中にアイスホッケーをテーマにした連作があり、大きな話題になったことがある。 東京の無限の光も照らさないアイスホッケーへの道えらぶ  …

  • 和紙と草花と金魚 (2021/9/30) 

     コロナ禍が電子メディアの浸透を促進し、紙に印刷した文字を読む機会がさらに減ってきているような気がするが、私は今でも紙に書かれたものを読む方が好きである。  少し前に観(み)た映画「ブータン 山の教…

  • 高校生の短歌にふれる (2021/8/30) 

     8月の初め、入道雲がくっきりと浮かぶ夏空の下、和歌山県で第45回全国高等学校総合文化祭が開かれた。「紀の国わかやま総文2021」と名付けられたイベントで、全国から演劇や合唱、吹奏楽など、様々(さま…

  • 街とスポーツと川 (2021/7/29) 

     埼玉県から東京都にかけて流れる荒川の河口近くに、大島小松川公園という公園がある。この公園は、今回の東京オリンピックから正式種目となったスケートボードの男子ストリート部門で優勝した堀米雄斗さんが、子…

  • 短歌の里 (2021/6/30) 

     先日、長野県塩尻市で講演をするために、久しぶりにJRの「あずさ」に乗った。「特急あずさ」といえば、昭和時代に狩人という兄弟デュオが歌った「あずさ2号」を思い出す人がいると思うが、私には頭にすぐに浮…

  • 疫病神と妖怪と (2021/5/31) 

     5月23日に秋田魁(さきがけ)新報社主催の秋田県の「全県短歌大会」に講師として参加した。秋田を来訪して対面で話をする予定だったのだが、東京に緊急事態宣言が出されたために、Zoom(ズーム)を使った…

  • 木漏れ日とポピー (2021/4/30) 

     私の住んでいる東京では、4月25日から3度目の緊急事態宣言が出され、今年の連休も外出を控えなければならなくなった。またしても黙々と散歩でもするしかないな、と思いつつ、仕事場のまわりを歩いていると、…

  • 花盛りの町を行く (2021/3/31) 

     仕事場にしているマンションの階段に、桜のはなびらが一枚落ちていた。近くに桜の木は見当たらないので、誰かの身体に乗ってやってきたのかもしれない。指でつまんだら、たちまちとけてなくなりそうなほど薄くて…

  • 「みんな」の「へん」 (2021/2/26) 

     歌人の枡野浩一さんの新しい児童書「みんなふつうで、みんなへん。」というタイトルは、金子みすゞの「わたしと小鳥とすずと」という詩の最終行の「みんなちがって、みんないい。」をアレンジしたものである。 …