趣味・食・遊ぶ

言ノ葉ノ箱
歌人、作家として活動する東さんが短歌を通じて綴るエッセー。1963年、広島県安佐町(現広島市安佐北区)生まれ。96年、第7回歌壇賞受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』(ともに本阿弥書店)、小説『長崎くんの指』(マガジンハウス)、『とりつくしま』(筑摩書房)、『ゆずゆずり』(集英社)、『薬屋のタバサ』(新潮社)、『らいほうさんの場所』(文藝春秋)、『甘い水』(リトルモア)、絵本『あめ ぽぽぽ』『ほわほわさくら』(ともにくもん出版)、エッセー集『今日のビタミン*短歌添え*』(本阿弥書店)、詩歌集『回転ドアは、順番に』(穂村弘と共著/ちくま文庫)、などがある。「言ノ葉ノ箱」ではカメラ撮影にも挑んでいます。

記事一覧

  • 佐賀の笹井宏之さん (2019/8/29) 

     今年の夏、全国高校総合文化祭「さが総文」が佐賀県で開かれた。私は、文芸部門の特別講師として、佐賀県有田町出身の歌人、笹井宏之さんについて語った。  笹井さんの最初の歌集は、2008年1月、25歳の…

  • ほおずきに願いを (2019/7/31) 

     東京都文京区にある光源寺では、毎年7月9日と10日に、「四万六千日 ほおずき千成り市」が開かれている。この日にお参りすれば、4万6千日分、つまり126年分の功徳を得られるのだという。間違いなく寿命…

  • 雨の動物園 (2019/6/28) 

     子どものとき、あるいは家に子どもがいたころは何度も行った動物園だが、大人になるとなかなか行かなくなる。でも、大人だけで行くのも乙なものだよね、ということを短歌の仲間と話していて、動物園で吟行をする…

  • 薔薇を感じる (2019/5/31) 

     5月は一年で最も好きな季節である。今年は、その5月の始まりとともに新しい元号になった。元号の変わり目を挟んだ長い連休中は、天候が不安定な日が多く、私の住んでいる東京の多摩地区では、突然の雷雨ととも…

  • 花とアンモナイト (2019/4/30) 

     連休直前の箱根へ、短歌の仲間とともに、箱根湯本へ吟行に出かけた。東京の都市部からも気軽に行ける温泉街として、親子連れや海外からの観光客などでとてもにぎわっている。箱根の山々は、あざやかな新緑が明る…

  • 惑星から惑星へ (2019/3/30) 

     はやぶさは鳥の名前だが、2010年からは、宇宙を思い出す言葉にもなった。小惑星探査機の「はやぶさ」が、はるかな宇宙に飛び立ち、小惑星イトカワのサンプルを採取して戻ってきたのが10年の6月だからであ…

  • 神話のなごり (2019/2/27) 

     「古事記」に描かれている神話の舞台、宮崎県を訪ねた。海幸彦と山幸彦に関する出生の逸話や兄弟間の攻防、その子孫につながる壮大なエピソードなどと結びつく場所が今も残っている。

  • ヒマラヤ杉のあたり (2019/1/30) 

     2007年の1年間、ふらんす堂(出版社)のウェブサイトで短歌日記を連載していた。1月28日には、次の短歌を寄せた。 あんなあ、と言うタケちゃんの物語ヒマラヤ杉のあたりまできた  「タケちゃん」…

  • 冬を灯す (2018/12/21) 

     今年の秋から、立教大学の文学部で演習の授業を担当し、短歌を教えている。立教大学は、明治7(1874)年に前身が設立されたミッション系の学校として大学の中に教会がある。12月に入ると、東京・池袋のキ…

  • 海をわたる橋の下に (2018/11/28) 

     橋といえば、たいていは川をわたるためのものである。こちらの岸からあちらの岸へ。けれども時に、海を越える橋がある。  瀬戸大橋は、瀬戸の内海を越えて本州と四国を結ぶ。この橋を通るたびに、ほんとうに特…