運動部デスク日誌

新会長の使命

2021/2/19

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に、橋本聖子五輪相が決まった。テレビニュースを見ながら、5年前のリオデジャネイロ五輪日本代表選手団の結団・壮行式のことを思い出していた。東京・国立代々木体育館に選手、役員が出席。壮行式では、サプライズゲストのゆずが「栄光の架橋」を熱唱した。
 この時の日本選手団団長が、橋本聖子氏である。旗手に団旗を手渡し、「選手が真摯(しんし)に競技に挑む姿、一人でも多くの選手が表彰台に立つ姿をお見せすることで、勇気や希望や感動をお届けしたい」とあいさつした。伸びやかで力強い声に、「いよいよだ」との思いを強くしたのを覚えている。
 新会長に就任した橋本氏に、晴れやかだったあの日の面影はなかった。どこか不安げに見えたのは、「国民、海外の皆さんに安心安全の大会だと思ってもらえるような大会に」との目標がどれだけ難しいことか、身に染みて分かっているからであろう。
 同時に求められるのは、五輪開催に向けての機運の醸成だ。新型コロナウイルスの感染拡大と組織委の度重なるゴタゴタで、「五輪中止」の声は日に日に高まっている。「コロナがどうであれ、絶対五輪はやる」という一方的なメッセージを送る存在ではなく、国民の心に寄り添い、五輪へと続く架け橋となれるかどうか。それこそが、新会長の使命であるように感じている。(小西晶)


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