運動部デスク日誌

勝利の美酒

2021/3/5

 「よし」「今夜はディフェンスがいいぞ」「朝山さん、神だわ」…。3日夜の運動部に、控えめに喜ぶ声が響いた。バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の広島が滋賀に20点差をつけて勝ち、連敗は8でストップ。ドラゴンフライズ担当記者は今季6度目の勝利の美酒に酔った。
 17連敗を喫するなど、勝率が2割にも満たない今季のドラフラ。私にも長いカープ担当生活で経験済みなのだが、チームがあまりに負け続けると、担当記者の精神状態に変化が生じる。第1段階は負けを悔しがる。そのうち、負けに対して「何をやってるんだ」と怒り始める。これが第2段階。そして、最後の第3段階に入ると、勝とうが負けようが何も感じなくなるのである。
 さて、わが社のドラフラ担当はどうだったか。開幕以降、日に日に元気がなくなり、最近ではポジティブな言葉が聞かれなくなっていた。正直、心配していたのだが、杞憂だった。最初は黙って戦いを見つめていたのだが、リードが広がるにつれ、徐々に言葉数が増えた。残り5分を切ってようやく笑顔も出た。前担当であるデスクと喜び合う姿には、チームヘの愛情がにじんでいた。
 Bリーグの中では、注目されることもない「たかが1勝」ではある。ただ、支えている人たちは、どんな1勝であろうと「されど1勝」の味をかみしめる。「この期に及んで、一つ勝ったくらいで」と不思議がる人も多いだろうが、これがスポーツの魅力である。(小西晶)


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