運動部デスク日誌

広島の進撃を支える「8人の侍」

2021/4/3

 広島東洋カープが順調にシーズンを滑り出した。その原動力といえるのが投手陣。中でも、「チーム最大の課題」と見られていた救援陣の奮闘はうれしい誤算であろう。開幕戦こそ、終盤に逆転負けを喫したが、2戦目以降は6試合で17回連続無失点中。終盤に相手にドラマをつくらせない継投を築き上げている。

 栗林、大道、森浦、ケムナ、塹江、島内、中田、コルニエル。人呼んで広島の「8人の侍」である。特筆すべきは、そのフレッシュな顔ぶれだ。昨季の開幕1軍メンバーは塹江しかいない。新人、新加入が計4人。2016年からの3連覇を支えた中崎、今村、一岡、フランスアらに代わって、平均年齢24・5歳の若き才能がスクラムを組んでいる。

 当たり前だが、経験は少ない。13年目の中田以外は1軍経験が3年以下の投手ばかり。その不安を補って余りある魅力とは、ずばり球速であろう。ケムナ、島内を筆頭に、ずらりと並んだ「パワーアーム」。150キロ超えの速球で力勝負を挑み、打者を打ち取っていく。そのスケール感がそのまま今季の期待感へとつながっている。

 ただ、時代劇の終盤のような安心感があるかといえば、まだ疑問符。17回連続無失点で、三者凡退はわずか4回しかない。赤ヘル劇場のクライマックスが「ハラハラドキドキ」から、「予定調和」へと変わっていけば、チームの進撃はより加速していく。
(小西晶)


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