運動部デスク日誌

「記録訂正の必要なし」の決定について考える

2021/4/10

 1週間たっても、心の中の「?」が取れないでいる。2日のDeNA―広島1回戦(横浜)での、広島東洋カープの菊池涼介の失策。NPBは検証の結果、失策を取り消さなかった。その決定に対する「?」である。

 八回にDeNA桑原のゴロをはじいたプレー。菊池の言葉を借りれば、待って捕球していたら確実に内野安打。アウトにするには、難しいバウンドを覚悟して、前へダッシュしていくしかない。そのチャレンジの結果だったことから、多くの野球関係者、ファンの間で「失策」の判定への異議が広がった。記録訂正を求める要望書が、両球団から提出されるのは異例のことである。

 そもそも、杵渕和秀記録部長の言葉を借りれば「捕っていればアウトにするチャンスがあった」というほどの難しいプレー。記録員によって判断の分かれるレベルであり、訂正しても異論はなかったはずだ。それでも応じなかったのは、「菊池の記録を止めた」との批判に屈したとみられることに抵抗があったからではないか。「その要素を加えると結果にぶれが生じるので」と言っている時点で、菊池を意識しているということだ。

 プロ野球のリプレー検証、JリーグのVARにより、判定を訂正することへのハードルはかなり低くなった。これらの制度が利用されればされるほど、そのハードルはより低くなる。記録訂正も同じ。どんどん活用してほしい。その動きが、「?」のないスポーツへとつながっていく。(小西晶)


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