運動部デスク日誌

政治家も巻き込む大混乱

2021/4/21

 欧州サッカー界が揺れている。発端は一部のビッグクラブが新リーグの新設を発表したこと。欧州各国リーグの上位チームが争い、世界的な人気を誇るチャンピオンズリーグ(CL)に代わる「スーパーリーグ」である。英国のジョンソン首相やフランスのマクロン大統領が反対を表明するなど、政治家も巻き込んで大ごとになっている。
 10年近く前からうわさされていた新リーグ構想。根底にあるのは収入の分配である。CLは放映権料だけで数千億円とも言われる収入がある。マンチェスター・ユナイテッドやバルセロナなど世界有数のビッグクラブからすれば、自分たちの人気のおかげで巨額のお金が入るという自負がある。それなのに、人気が高くない国のリーグのクラブにまで公平に配分するのは、割に合わないと不満を持っていたという。
 ならば、自分たちだけでリーグをつくって収入を独占してしまえ。そんな発想なのだろう。参加を表明したのはイングランド・プレミアリーグ、スペイン1部、イタリア1部の計12チームで、世界的に名の知れたクラブばかり。いわば「超エリートリーグ」である。ただし、ドイツとフランスからは入っていない。
 これに対し、国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)は、新リーグに参加するクラブを主催大会から締め出すとの対抗措置をちらつかせる。お互い簡単に引くことはないだろうし、妥協点も見いだしにくい。決着まで時間がかかればかかるほど、サッカーの価値をおとしめるとしか思えない。(日野淳太朗)

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