運動部デスク日誌

コイの季節はいつやってくる

2021/5/13

 昔、とはいっても、それほど遠くはない昔。「5月まではコイの季節」と呼ばれた時代があった。コイとは広島東洋カープのことである。開幕ダッシュが得意で、こいのぼりが勢いよく泳ぐ季節は上位争いの常連だった。「こどもの日が終わると、途端に勢いがなくなる」とからかわれることもあったが…。

 ただ、この言葉も最近はすっかり聞かれなくなった。それは、コイが5月に勢いよく泳がなくなったからである。今季は、シーズンの約4分の1となる37試合を消化した。過去の戦績を拾ってみる。2001年から昨年までの20年で、37試合消化時点で貯金があったのはわずか5シーズン。Aクラスにいたのも同じく5シーズンしかなかった。

 首位とのゲーム差は、09年の10が最大。5ゲーム以上離されていたシーズンは実に11回もあった。ゴールデンウイークが終わり、こいのぼりを片付ける頃には、「優勝」の2文字が遠くかすんでしまっていたのが近年のカープ。3連覇した16〜18年を除けば、5月はもはや、「コイの季節」ではなかった。

 現在、チームは14勝19敗4分けで、首位阪神と9・5ゲーム差。今季も極めて厳しい戦いとなっている。チーム状態は急には上向くまい。それでも、残りのシーズンで、何ができるか、何を残せるか。季節外れの「コイの滝登り」をファンは諦めずに待っている。(小西晶)


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