運動部デスク日誌

異文化でプレーする難しさ

2021/5/21

 やはり所属欄には何も記載されていなかった。サッカー・ワールドカップ(W杯)予選などを戦う日本代表メンバー。元サンフレッチェの浅野拓磨も名を連ねたが、現在プレーしているチームはない。実戦から遠ざかり、コンディション面でも精神面でも難しい状況での代表招集には賛否があるだろう。

 給料未払いをめぐる問題で、セルビア1部パルチザン退団を表明したのが今月上旬。移籍話がメディアをにぎわせるが、パルチザンが「契約違反」と反論し訴訟もちらつかせている。去就は中ぶらりんのまま。1人でトレーニングを積んでいるのだろう。真面目な男だから、置かれた状況で最善を尽くしているに違いない。

 海外移籍の怖さを思い知る。特に主要ではないリーグでは、日本では考えられないようなピッチ外のトラブルがあると聞く。思い出すのは9年前、サンフレッチェでプレーしていたミキッチの言葉である。クロアチア出身のMFは国によってはリスクが大きいことを指摘した上で、「Jリーグのレベルは高いのに、小さな国のリーグでプレーすることが理解できない」と話していた。

 浅野はイングランドの強豪アーセナルに認められての移籍だった。しかし労働許可が下りなくてプレーできず、期限付き移籍したドイツのクラブでは契約絡みで不遇をかこったこともあった。そしてたどり着いたセルビアで、契約問題がこじれて所属なしに。海外でプレーすることの難しさを痛感する。(日野淳太朗)


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