運動部デスク日誌

夢見たジャイアントキリング

2021/6/10

 夢を見た。時間が進むにつれ「ジャイアントキリング」(番狂わせ)の期待は膨らんでいった。サッカーの天皇杯全日本選手権の2回戦で、広島県代表の福山シティは、J1の清水に0―1で惜敗した。

 福山シティは広島県社会人リーグ所属。県リーグ―地域リーグ―JFL―J3―J2―J1。清水は五つもカテゴリーが上になる。結果だけみれば1点差負けだが、後半45分まで0―0。このまま終われば、延長戦、PK戦へと突入する。そうなれば、勝負はどちらに傾くかは分からない。「もしかして」と思った直後、ロスタイムに決勝点を奪われ、ジャイアントキリングは実現できなかった。それでも一番下のカテゴリーのチームが、最高峰のチームと大接戦を演じた。大健闘という表現を飛び越え、すごいの一言だった。

 9日の2回戦ではFC東京が順大に、横浜MがJFLのホンダFCに敗れる波乱があった。J王者の川崎はPK戦の末、J3の長野に辛勝した。一発勝負のトーナメントの魅力、怖さが存分に表れた一日だった。敗れはしたが、福山シティの戦いぶりも強烈な印象を残した。

 将来、福山市からのJリーグ入りを目指すチームにとって、大きな自信と手応えをつかんだ一戦となっただろう。地元の機運も高まるに違いない。(下手義樹)


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