運動部デスク日誌

広島の背番号「8」

2021/7/5

 広島の背番号「8」は特別である。広島東洋カープの「8」は「ミスター赤ヘル」山本浩二さんで、永久欠番となっている。サンフレッチェ広島では創生期に精神的支柱としてチームを引っ張った風間八宏さんに、3度のリーグ優勝に貢献した森崎和幸さん。サンフレのレジェンドが背負った「8」を受け継いだ、川辺駿のスイス1部リーグ、グラスホッパーへの移籍が決まった。

 川辺は2020年から「8」を背負う。そこからの飛躍はめざましい。日本代表に選出され、代表初ゴール。さらに目標だった海外移籍もつかんだ。4日にあった会見。以前は背番号にこだわりはなかったというが、「8」を着けることで「責任感を持ってプレーしないといけないと思った。自分を成長させてくれた」と振り返る。

 広島で生まれ育った不動のボランチの移籍は、チームにとっても、サポーターにとっても痛いし、正直寂しい。ただ、いまはさらなる可能性を求め、多くの選手が海を渡る。チーム、サポーターも異国の地での飛躍を願って快く送り出してくれる時代になった。思い切りチャレンジしてもらいたい。

 3日の鳥栖とのリーグ戦、エディオンスタジアム広島に山本浩二さんが来場した。試合後のセレモニーでは森崎和幸さんが花束を手渡した。広島の「8」のレジェンドたちにも見送られ、川辺は広島に別れを告げた。もし、再び紫のユニホームを着ることがあれば、いま以上に「8」が似合う選手になっていることだろう。(下手義樹)


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