運動部デスク日誌

五輪のレガシー

2021/8/9

 東京五輪が閉幕した。新型コロナウイルスの影響で史上初めて1年延期され、大半の会場が無観客。開幕前は多くの国民が開催に半信半疑だったが、17日間の熱戦に胸を熱くした人も多かったことだろう。

 空前のメダルラッシュに沸いた。金27、銀14、銅17の計58メダルは過去最多。メダル獲得のシーンは感動的だが、メダルを逃したアスリートからも、メッセージが伝わってきた。

 個人的に印象に残っているシーンは、今大会から正式競技となったスケートボード女子パーク。四十住さくらの金メダル、12歳開心那の銀メダルもだが、4位でメダルを逃した岡本碧優だ。安全策でいけばメダルも狙えたが、逆転を狙って果敢に大技にチャレンジ。転倒して逆転はならなかったが、その瞬間、他国の選手が涙ぐむ岡本を囲み、そのチャレンジをたたえたのだ。

 山縣亮太が出た陸上男子400メートルリレーもそうだ。逆転でのメダルに向け、通常よりも速いバトンリレーを試みたが、惜しくもつながらず、棄権となった。4人は悔しさが募る中「勝つには攻めるしかない」と気丈に振り返った。

 チャレンジは失敗のリクスを伴う。それでも果敢に挑む姿勢に、アスリートの本能を垣間見た。そしてこの姿勢は、次代を担う若い選手や、子どもたちにも伝わったはずだ。チャレンジすることの素晴らしさ。五輪のレガシー(遺産)の一つといえるだろう。(下手義樹) 

#東京五輪・パラ


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