運動部デスク日誌

中田翔騒動 日本ハム球団の取るべきけじめとは

2021/8/28

 「スポーツって、ルールがあるから、面白いんじゃないんですかね」。読者から、このようなメールをいただいた。「巨人・中田翔」の報道を受けての意見だ。巨人への電撃移籍が決まってから、1週間がたったが、騒動は収まる気配はない。

 同僚に暴力をふるった中田翔に同情の余地はない。ただ、巨人のユニホームを着て、神妙な顔つきでプレーする中田翔に、なぜかもの悲しい気持ちになる自分がいる。被害を受けた同僚、日本ハムの仲間、ファンに向けて、謝罪会見し、球団が決めた出場停止期間を全うした上で復帰していたなら。少なくとも、今のような迷いの表情でグラウンドに立つことはなかったかもしれない。

 今回の騒動で、「無責任さ」を責められるべきは、中田翔からけじめをつける機会を奪った日本ハム球団にほかならない。事の重大さを認め、無期限の出場停止処分を科しながら、厄介者を追い出すかのごとく、巨人へ無償トレード。ルールの抜け穴を使ったような騒動の収め方が、プロ野球ファンに納得してもらえるはずはないだろう。

 本当に不祥事を起こした選手のことを思うなら、ともに責任を負い、ともに頭を下げ、ともに復帰への道を模索する。それが球団のあるべき姿ではないか。日本ハムファンの球団への失望は想像以上に大きいと聞く。信頼回復は容易ではないだろう。今度は球団がファンに対して「けじめ」をつける番ではないかと思っている。(小西晶)


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