運動部デスク日誌

絶対に負けられない戦いはどこへ行く

2021/9/6

 いまだにあの黒星を消化できないでいる。サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本代表は2日にあった初戦のオマーン戦に0―1で敗れた。結果以上に、力強さと連係を欠き負けるべくして負けた内容に危機感を覚える。それだけに8日のアウェー中国戦は重要な一戦であり、見逃せない。

 ところが、非常に困ったことがある。地上波では見られないのである。これまでは「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」でおなじみのテレビ朝日が、アウェー戦も含めてW杯予選を中継してきた。しかし先月、映像配信サービスDAZN(ダゾーン)が予選を主催するアジア・サッカー連盟(AFC)から放映権を獲得。テレビ朝日はホーム戦のみの放送となり、アウェー戦を見たければDAZNと契約しなければいけなくなった。

 欧州などと違って日本では長らく、国内リーグではなく代表がサッカー人気をけん引してきた。それほど詳しくなくても、とりあえず代表戦は見る人が多い。そこからJリーグに興味を持つ人も少なくない。全ては地上波で気軽に試合を見ることができたから。コアなファンなら月額2千円近く払ってDAZNと契約するだろうが、ライトなファンがそこまでするだろうか。

 日本にとってライト層を取り込むツールがなくなるのは痛い。ただでさえ、ここ数年は代表の人気低下が指摘されている。露出機会が減れば、その傾向に拍車が掛かるのではないかと危惧している。(日野淳太朗)

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