運動部デスク日誌

WEリーグ、成功の鍵は

2021/9/8

 「順風」の時の立ち居振る舞いで、人の価値は決まる。好調、好況…。人生でいい追い風を受けている時ほど、自分を見失わず、周囲への感謝を忘れず、謙虚でいることが大切、ということを説いているのだと聞いた。

 女子のプロサッカーリーグ「WEリーグ」が12日に開幕する。「なでしこジャパンを再び世界一にする」ことを掲げ、サンフレッチェ広島レジーナなど11チームが参戦する。ただ、世間的に大きな関心を得られていないことも事実。なでしこジャパンが東京五輪を8強で敗退したことも、開幕ムードに水を差した。いわば、「無風」の中の門出といえるかもしれない。

 かつて、女子サッカーにも強い追い風が吹いていた時があった。2011年、なでしこジャパンがワールドカップで優勝。空前の「なでしこフィーバー」が巻き起こった。ただ、帰国後の各クラブ、選手の報道陣やファンへの対応は褒められたものではなかった。一気に注目され、舞い上がった部分はあるだろう。だが、あの時、もっと足元を見ていれば、ここまで人々の心が離れてしまうことはなかったように思う。

 プロ野球、Jリーグ、Bリーグなど、日本のプロスポーツは情報発信やファンサービスなどに力を入れるようになってきた。WEリーグの成功は、代表の活躍だけでは達成できまい。ブームやフィーバーではなく、いかに「文化」として受け入れてもらえるか。再び風を吹かせるには、「地域密着」。それしかない。(小西晶)


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