運動部デスク日誌

世界を知る機会

2021/9/11

 東京五輪・パラほどではないにせよ、日本で世界を体感する貴重な機会になるはずだった。12月に予定されていたサッカーのクラブワールドカップ(W杯)。日本サッカー協会は主催する国際サッカー連盟(FIFA)に対し、コロナ禍を理由に開催断念を伝えた。この状況では仕方ないと諦めつつ、残念な思いもぬぐえない。
 この大会にはサンフレッチェも2度、出場している。いずれも日本で行われ、開催国枠での出場。リーグ初優勝で出場権を得た2012年は、担当記者として現場で取材した。その2年前にアジア・チャンピオンズリーグを経験していたとはいえ、海外のクラブと戦う機会はめったにない。当たりの強さ、スピード、技術、間合い。Jリーグでは味わえない感覚に興奮したことをいまだに覚えている。
 ピッチ外の光景も強烈だった。この年は南米大陸代表としてコリンチャンス(ブラジル)が出場したのだが、サポーターは最寄り駅からスタジアムまで大声で応援歌を歌い、旗を振り回す。常識で判断すれば近所迷惑この上ないが、大集団が行進する姿は実に壮観。聞いたところによると、日本で観戦するために家財道具を売って旅費に充てたファンもいたという。サッカー大国の異常なまでの情熱を肌で感じることができた。
 テレビやネットなどで世界中のサッカーを観戦できる時代になったが、現場で経験したからこそ得られるものもある。コロナが収束した時には再び日本開催を実現してほしい。もちろん、その舞台にサンフレが立てれば最高である。(日野淳太朗)


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