運動部デスク日誌

「ノーノー」は難しい

2021/9/12

 中国新聞の編集フロアには、ある都市伝説がある。「ノーヒットノーランや完全試合ペースを続けている時、データを調べ始めると、安打が出る」

 11日の広島東洋カープ―阪神。阪神の秋山が七回2死まで無安打無得点。フロアがざわつき始め、無安打無得点に関する過去のデータを調べ始めた途端、西川龍馬にソロが飛び出した。

 カープでいえば、6月11日のオリックス戦で山本に七回まで完全試合ペース。八回無死の鈴木誠也の中前打で阻止した。7月1日の巨人戦では山口に八回1死まで無安打だったが、野間峻祥の本塁打でノーヒットノーラン阻止だけでなく、勝利ももぎとった。他球団なら7月12日のレイ(ソフトバンク)、8月13日の岸(楽天)が、いずれも八回に安打を浴びて偉業を逃している。いずれもざわつき始めると、不思議と安打が出たのだ。

 言い換えれば、無安打無得点の達成がいかに難しいかということだろう。完全試合を含め、これまで1936年の沢村栄治(巨人)から93度(89人)あるが、令和になってからは2019年の千賀(ソフトバンク)と大野雄(中日)、昨年の小川(ヤクルト)の3人。ことしはまだいない。もし、カープの投手がノーヒットノーランペースで投げ続けていれば、騒がず、焦らず、おとなしく戦況を見守ろう、と自らに言い聞かせている。(下手義樹)


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