運動部デスク日誌

サンフレ、残り10戦に思うこと

2021/9/15

 10年以上務めたプロ野球記者時代、「優勝争い」というものには、縁がなかった。それは4年間のサッカー記者時代も同じだが、似たような争いには巻き込まれたことがある。2002年シーズン。サンフレの球団史に残る激しい「J1残留争い」がそれである。

 当時のJ1は16チーム制。うち下位2チームがJ2に自動降格するルールだった。サンフレは第1ステージで15位と低迷。監督の途中交代も効果はなく、札幌、清水、仙台などとの激しい残留争いを繰り広げ、初の降格を喫した。

 残留争いは優勝争いに負けないほど燃える。しかも悲壮感たっぷりに燃える。それは敗れた時に失うものが大きすぎるからだ。降格すれば、主力選手の大量離脱や収入減は避けられない。加えて、J1復帰への道は厳しく険しい。「チームはどうなってしまうのだろうか」という恐怖心が、スタッフ、選手、サポーターの熱量を知らず知らずのうちに上げるのだろう。

 さて、サンフレは今季残り10試合となった。現在11位で、優勝はもちろん、残留争いにも縁のないポジションにいる。しかし、降格圏の17位まで勝ち点差は13。早めに勝って安全圏に入らないと、恐怖心と重圧に襲われながら戦うこととなる。コロナ禍の中、五輪などビッグイベントが続いた21年。もうここから、ドラマはいらない。(小西晶)


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