運動部デスク日誌

パリへ始動

2021/9/26

 東京五輪が終わってまだ1カ月あまり。3年後のパリ五輪に向け、すでに動きだした選手もいる。25日の陸上の全日本実業団対抗選手権男子100メートルに出場した、山縣亮太(セイコー、広島・修道高出)もその一人だろう。

 五輪後初レースとなった予選は、10秒43の1組2着で決勝進出。しかし、右膝に痛みがあったため、大事をとって決勝は棄権した。

 「燃え尽き症候群」という言葉がある。例えば学生が試験やイベント、社会人では大きな仕事などが終わると、しばらくやる気が起こらなくなることがある。アスリートも同じ。五輪などの目標としていた大舞台が終わると、次への一歩が踏み出せず、不調に陥るケースがある。これまで苦しむ選手を何人も見てきた。

 山縣はこの日の予選後の会見で「来年の世界選手権(米国)の参加標準記録(10秒05)を切るチャンスがあれば切りたいと思って臨んだ」と語った。体は本調子ではなかったが、気持ちは前に向いていることが十分に伝わってくる。不完全燃焼だった3度目の五輪を踏まえ「パワーを付けたい」と向上心は衰えない。日本短距離界をリードしてきた2021年。30歳となる来年は、さらにパワーアップした山縣が見られるかもしれない。(下手義樹)

#東京五輪・パラ


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