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【デジハリトレーナーに聞く】Webデザイナー育成 一人一人に合わせ指導

2021/10/13
左から岡脇さん、清水さん

左から岡脇さん、清水さん

 Webデザイナーは、技術を生かして多様な働き方ができると人気の職種です。育成スクール「デジタルハリウッド STUDIO広島」(広島市中区)で、トレーナーとして指導に当たる岡脇由泰さんと清水みのりさんに、受講を検討している人や生徒たちへのアドバイスを聞きました。

働き方や考え方 いろいろ聞いてほしい

 ―学習の進み方や理解する力には個人差があると思います。どのように対応していますか。
岡脇
 一人一人に合った形でアドバイスするように心掛けています。教えたい内容が10あったとして、全てを伝える人と、8にする人もいれば、核となる3だけを話す人もいます。それぞれキャパシティーやレベルは違いますから、生徒さんの状況を見ながら判断しています。
生徒さんにとっては、教え方が違うと不安に感じるかもしれません。でも人と比べる必要はありませんよ。できないことはできるようになります。間違ってもいいし、間違った方がいいぐらいです。
清水
 そうですね。間違ったり、試行錯誤したりして苦労したことの方が頭に残りやすいですから。逆にすんなり学習が進んだところは、忘れやすい傾向があります。


岡脇
 デザインは、どこまで深く情報を伝えるか悩むことがあります。生徒さんによっては、レベルの高い情報をあえて話すことも。写真などビジュアルに関してはもちろん、テキストなら書体の選択や文字詰め、漢字とひらがなの組み合わせなど、細かいところまで気を使いたいポイントがあります。仕事の場に出てからでないと理解するのは難しい内容もありますが、今は頭の片隅に置いてもらえたらいいかなという思いです。
清水
 デザインをWeb上で表示するためにプログラミングコードを記述するコーディングは、学習の進み具合を見ながら、教え方を工夫しています。知らなくてできない部分は「このコードを書くとこう動くよ」と伝えますが、習っていてできないことは、少し時間をかけます。ヒントを少しずつ出して、生徒さんから答えが出てくるのを待ちます。正解をすんなり伝えるのではなくて、考えてもらうことを大切にしています。

―デザインとコーディングはどちらかに苦手意識を持つ人がいるようですね。
清水

 苦手な方に目を向けるのではなく、得意な方を伸ばすような考え方で指導しています。生徒さんには「どっちをやっていて楽しいですか」と聞いています。コーディングが好きな人には、「このコードはこう書いてほしい」といった助言をして、より高いレベルへ導きます。私自身、デジハリの生徒でした。在学中にコーディングが好きだったからコーダーを目指したという経験があります。
デザインが好きな人には、基本的なことは私からもアドバイスしますが、デザインの力をもっと伸ばすために、別のトレーナーにも見てもらうことを勧めます。いろいろな視点からのアドバイスを受けると、クオリティーが一段と上がりますよ。
岡脇
 最初に感じる「好き嫌い」や「得意不得意」は、実際に仕事を始めると、そこまで大きな問題にはならないと思います。もちろん、デザインもコーディングも基本的なスキルは押さえる必要があります。その上で、両方の作業の意味合いを理解した作り方ができればよいのではないでしょうか。そうすれば、コーディングに配慮しない独り善がりのデザインを作ることはないですから。
清水
 デザインとコーディングの両方を極めて、全て一人でできるようになって卒業しないといけないわけではありません。どちらかを伸ばしておけば、その後の成長につながります。
 
 ―フリーランスを目指す人が増えています。どんなアドバイスをしていますか。
清水
 コミュニケーション能力が大事ですね。フリーランスは、制作スキルがあるだけでは成り立ちません。お金のことを含めて経営を考える必要があります。具体的には、「誰から仕事をもらってくるか」ということも、人とつながっていないと難しいですよね。人脈を築くことができて、しっかり話ができる、納期をきちんと守ることなどが大切です。制作スキルが高くても、コミュニケーション能力が低いと仕事を得るのは難しいと思います。
岡脇
 デジハリにはフリーランスのトレーナーもいます。私は広告制作会社からフリーになり、今は、農業とクリエイティブ活動を兼ねています。清水さんは個人の仕事に加えて、デジハリの卒業生3人で「アマミドコロ」というチームをつくっていますよね。STUDIO広島のトレーナーの先生は個性的な方が多いので、カリキュラムの質問だけでなく働き方や考え方などいろいろ聞いてみてほしいなと思います。私たちの経験が何かのヒントになるかもしれません。
 働き方は一つじゃないし、途中で変わってもいいと思います。「入りたい会社が見つからなかったからフリー」でもいいし、「フリーになるために、会社で経験を積む」でもいい。柔軟に考えてみてください。


 ―転職を目指している場合は、学習以外に何をしたらよいでしょうか。
清水

 在学中に行きたい会社をいくつかピックアップしておきましょう。具体的な行動につながりやすくなります。私はデジハリの在学中に、目標のWeb制作会社を一つに絞りアプローチ。インターンシップ(就業体験)を経て、卒業後に正式採用されました。
岡脇
 清水さんはおっとりして見えるけど、計画を立てて実践していましたね。ポジティブな人は、自分で情報を探したり、会社見学に申し込んだりしています。そういう人は転職先を見つけるのが早いですね。でも受け身の生徒さんもいますし、不安になる場合もあるでしょう。そんなときは、トレーナーやスタッフに相談してください。話しているうちに、自分の方向性や考え方がまとまってくると思います。

―Webデザインを学ぶ人たちに伝えたいことは。
清水

 コーディングに関しては「デザインと相違がないWebサイトを完成させる」ということがゴールです。その上で、Webサイトを見た人が「どんな印象を持つだろう」と考えて対応することができたらよいですね。同じデザインでも、コーディングで作る動きを少し変えて、リッチな感じにしたり、ポップなイメージにしたりすることができます。
 コーディングの学習がある程度進むと、正解が複数あり、どのコードを書くべきか迷う場合があります。生徒さんはたった一つの正解を求めがちですが、まず、何通りかあることを知ることが大切です。その中からケースによってコードを選択し、実装する力を身に付けていきましょう。
岡脇
 Webデザイナーは、デザインとコーディングだけではなく、ディレクションや営業的な役割をこなす場合もあります。ずっとコーダーだけ、デザイナーだけという道を歩む人は少ないと思います。将来は、Webサイトを管理したり、マネジメントをしたりする立場になるかもしれません。今は制作をメインでやりつつ、Web業界全体を見渡してほしいですね。
 広告という枠で考えると、Webがものを伝える手段として一般的になっています。Webサイトもその一つですし、SNSや動画、アプリなど様々なことにつなげて活用することができるので、少し先のことを想像しながら楽しみながら、広い視野を持って学んでいってほしいです。

(プロフィル)
 おかわき・よしやす アートディレクター、グラフィックデザイナー、農業。1974年広島市安佐南区生まれ。広告制作会社勤務を経てフリーランス。広告、グラフィックデザイン、Web、ブランディング、スクール運営などの業務に携わる。京都、大阪、福岡、東京で活動し、2012年に帰郷。家業の農業とクリエイティブな活動を軸とした「半農半クリエイティブ」なライフ&ワークスタイルを実践。17年4月からトレーナーを務める。

 しみず・みのり フリーランス コーダー。1989年東広島市生まれ。アパレル販売員、事務職、営業職を経験。2017年にデジタルハリウッドSTUDIO広島のWebデザイナー専攻で学ぶ。卒業後、Web制作会社に就職して経験を積み20年にフリーランスとして独立。デジハリ卒業生3人でフリーランスチーム「アマミドコロ」を組み活動中。21年2月からトレーナーを務める。

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