運動部デスク日誌

コイ鈴木、ベンチスタートの理由とは

2021/10/29

 28日にマツダスタジアムであった広島―DeNA最終戦。試合開始前に編集局のフロアがざわついた。「(鈴木)誠也がベンチスタート」との声。「本塁打トップまで1本差なのに」という声も聞こえてきた。

 カープファンの皆さんなら、ピンときたことだろう。打率トップの鈴木と4位牧(DeNA)との差は6厘。牧が鈴木を逆転するには、5打数5安打が必要な状況だった。これは高いハードルといえるが、鈴木が出場して凡退を重ねたとしたら、ハードルは当然下がってくる。このリスクを考慮して、首脳陣が判断したのでは、と推測した。

 栗林のことを考えての判断でもあったかもしれない。牧は新人王争いのライバル。現在の成績でも手ごわい相手だが、ここに首位打者のタイトルが加われば、野球記者の投票行動にも影響を及ぼしかねない。チームメートの坂倉はともかく、牧にだけは取らせるわけにはいかない。首脳陣と鈴木は、この思いで一致したのではないか。そんなことも考えた。

 結局、牧は3打数2安打に終わり、鈴木は1打数1安打で打率アップ。首位打者争いは、1位鈴木と3位坂倉に絞られた。残り2試合で、その差は5厘8毛。鈴木の本塁打、九里の最多勝を含め、カープの野球は最後まで熱い。(小西晶)


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