運動部デスク日誌

大改革か絵空事か

2021/10/30

 サッカー界で今、これまでの価値観を大きく変えるであろう計画が進行している。欧州では賛否両論、かんかんがくがくの議論が続いているようだが、日本ではそれほど話題になっていない。まだ絵空事と思っているのか。ただ国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は最近、こう明言している。「ワールドカップ(W杯)を隔年開催するかどうか、12月には結論を出す」

 そもそもなぜ、4年に一度の大会を2年に一度に変えるのか。FIFAで旗振り役を務めるのは、かつてJ1名古屋で監督を務めたベンゲル氏。彼は「現代の若者は4年間など待てない。良いものをもっともっと見たがっている」と言う。つまり注目度の極めて高い大会を頻繁に開催することで、サッカー人気を高める狙いなのだろう。もちろん、テレビ放映権やスポンサー収入が増えるという計算があるのは間違いない。

 ただ、これに対しては欧州や南米を中心に反対意見が多い。トップクラスの選手はただでさえ、代表とクラブで過酷な日程をこなしている。W杯が隔年となれば、壊れる選手が出るだろう。さらに言えば、頻度を増やせば希少性を失って商品価値が下がる可能性だってある。大会が増えれば注目度が上がるなんて単純な話ではないだろう。

 そもそもサッカーに携わる者は皆、4年周期が身に染みついている。これが変わるとなったら、代表も国内リーグも大きな変化を迫られる。今がベストかどうかは断言できないが、ほどほど間隔が開いている方がありがたみがあっていい。変えなければいけない理由が思いつかない。(日野淳太朗)

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