運動部デスク日誌

球炎

2020/6/21

 カープの試合が終盤に差し掛かると、デスク席は一気に慌ただしくなる。記事のラインアップを決め、出稿メモもつくり、掲載写真を決めて…。忙しい工程の中で、いつも頭のどこかであることを考えている。「今夜は何を書いてくるかな」。タイトルを変えながら、今年49年目を迎えたコラム「球炎」である。
 2013年まで9年間担当した。思い出深いのは、書き始めた05年である。当時のカープは、15年連続Bクラスの8年目。黒星続きのシーズンでは、筆も自然と厳しくなる。「『まるで草野球』と言ったら、『草野球でも、ここまでひどくない』と愛好家からおしかりを受けるかもしれない」と書いたのは開幕わずか1カ月後。読者のみなさんからは、「辛口」と呼ばれるようになった。
 当然、現場からの風当たりは強くなった。山本、ブラウン両監督からは試合前に呼び出され、説教されることも。だが、「現場の顔色を見て、原稿の内容を決めることはしない」と腹をくくった。私の球炎子としての立ち位置は「チームと距離を置く」ことではなく、「ファンと喜怒哀楽を共にする」ことだった。
 DeNAとの開幕戦で、通算11人目の球炎子がデビューした。私のカープキャップ時代に、支えてくれた後輩の一人だ。注目度の高いコラムだけに、重圧もあるだろう。選手との距離感に悩む時も必ず来る。厳しい締め切り時間と戦いながら、少しずつ自らの立ち位置を見つけていくことだ。その過程を読者のみなさんとともに、見届けていくつもりでいる。(小西晶)
 6、7月は全文ご覧いただけます。

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