運動部デスク日誌

百万長者と億万長者の争い

2020/6/27

 海の向こうでも、ようやく球音が戻ってくる。米大リーグが当初から約4カ月遅れとなる7月下旬に開幕することが決まった。年俸削減をめぐってオーナー側と選手会が対立し、「百万長者と億万長者の争い」とやゆされたが、とりあえず労使が同じ方向を向いたようだ。
 一時は強行開幕も取り沙汰された。コロナ禍で無観客開催となれば減収となるオーナー側は60試合のシーズンを主張。対する選手会は、年俸が試合数に比例した70試合制を求めた。たった10試合の溝が埋まらず、交渉は決裂。オーナー側は選手の同意がなくても開幕すると決めていた。
 要はオーナー側は給料を出し渋りし、選手会は試合の減少幅を少しでも縮めて給料を確保したいという、単なる条件闘争である。新型コロナウイルスによる未曽有の危機のさなか、そこまで金にこだわる姿勢が理解できなかった。まず優先すべきは、一致団結して野球界にとって最善の策を模索することではなかったのか。
 最終的に強行開催を突きつけられた選手会が折れて、開幕にこぎつけた。そこには国民的娯楽と言われる大リーグの気概も責任も感じられなかった。お金を巡る泥仕合を見せられ、開幕を素直に喜べない思いも残っている。(日野淳太朗)
6、7月は全文ご覧いただけます。 

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