運動部デスク日誌

育てながら勝つ

2020/7/20

 2年前にリーグ3連覇したチームが、開幕1カ月とはいえ、下位に低迷。ファンにとっては、日々ストレスがたまってしまうのは致し方ないところだろう。私の周囲の「赤ヘル党」からは、佐々岡采配への不満の声が上がり始めている。「投手出身監督だからか、投手の交代の見極めが甘い」といったものだ。
 18日のヤクルト戦(マツダスタジアム)。先発床田の交代のタイミングが一手二手遅かったのではという指摘だ。立ち上がりを見ただけでも、床田の状態が良くないことは明白。結果論ではあるが、試合を壊さないことを重視するならば、5失点する前に交代させる手はあった。そんな継投の遅れが散見されるというのだ。
 ただ、私は「甘さ」というよりも、そこに指揮官の確固たる「意志」を感じている。それは、若手投手陣を育てるという信念だ。今、広島投手陣は端境期にある。3連覇を支えた投手たちに陰りが見え始め、チームは新しい芽の台頭を求めている。遠藤、森下、床田、塹江、ケムナ、高橋樹、島内…。あえて厳しい場面に立ち向かわせることで、経験から得られる「強さ」を身に付けさせようとしている。投手出身監督だからこそ、その大切さが分かるのではないか。
 育てながら勝つ。その難しさは、球界の歴史が証明している。だが、そこに挑まなくては、カープのこの先の展望は開けまい。厳しい道のりであることに間違いはないが、この信念を曲げることなく、進んでくれることを願う。(小西晶)
7月は全文ご覧いただけます。

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