運動部デスク日誌

5カ月遅れの晴れ舞台

2020/8/12

 約5カ月遅れて、ようやく晴れ舞台を踏むことができた。新型コロナウイルスの影響で中止となった春の選抜高校野球大会の出場校による、甲子園交流大会が始まった。11日は新庄(広島)と平田(島根)が登場した。
 新庄は天理(奈良)と対戦。つないで、つないで追い付き、突き放す。3月で退任した迫田前監督の教えを実践するかのような「新庄野球」が全開。近畿地区王者を振り切った。
 選抜に21世紀枠での出場が決まっていた平田は、歴史の一ページを刻んだ。強豪の創成館(長崎)を相手に、中盤までロースコアの展開に持ち込むなど、粘りと全力プレーを最後まで貫いた。試合後、開催に感謝する植田監督の涙が印象的だった。
 元々は選抜がなくなり、せめて甲子園の土を踏ませてやりたいという主催者の思いが始まり。勝っても負けてもわずか1試合だけの交流試合。こんなに心に響いたのはなぜだろう。
 選手は記念の試合とは思っていなかったはずだ。一球、ワンプレーに集中し、勝利にこだわった。真剣勝負を挑み、決勝戦並みの緊張感だったといっても過言ではない。長く、先の見えない中、いかに高い集中力とモチベーションで練習に取り組んできたかが分かる。見る側にとっても、いつもの甲子園の風景だった。
(下手義樹)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

記事一覧