運動部デスク日誌

将棋はスポーツ?

2020/9/11

 恥ずかしながら最近まで「マインドスポーツ」という言葉を知らなかった。将棋やチェスなど頭を使うゲームのことを指す。日本を代表するスポーツ総合誌「スポーツ・グラフィック・ナンバー」が3日発売の最新号で、初めて将棋を特集。出版不況と言われて久しい中、売り切れ店が続出し、発売部数は20万部を突破したという。
 果たして将棋はスポーツなのか。ある教育者が四半世紀ほど前、「バックギャモン(ボードゲームの一種)は記憶能力や判断能力などの脳の肉体的能力を使うスポーツである」と唱えた。それをきっかけに将棋や囲碁、チェスなどほとんどのボードゲーム、カードゲームが「マインドスポーツ」と定義されるようになったという。確かにアジア大会では囲碁やチェスが正式競技に採用されている。
 スポーツ=体を動かすこと。小さい頃からそう信じてきただけに、すんなりと受け入れるのは難しい。ただ、その固定観念が必ずしも正しいわけではないようだ。スポーツの語源を調べると、ラテン語で「運び去る」を意味する「デポルターレ」。そこから「気分を転じさせる」「気を晴らす」という意味に転じたという。実際、中世の欧米ではゲームやショー、見せ物もスポーツと定義されていたらしい。
 つまりスポーツとは本来、身体行動を伴うものだけではなかったのである。しかし日本では「体育」と結びつき、体を動かすことだけと見られるようになったのだろう。最近ではビデオゲームを「eスポーツ」と呼ぶようになった。時代とともにスポーツの定義も変わっていくようだ。

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