運動部デスク日誌

忘れられないドラフト

2020/10/19

 1週間後にドラフト会議が開催される。どんな選手が広島に指名されるのか、注目選手はどこに行くのか。ドキドキ、ワクワクが止まらない一日となる。何度かドラフト取材に関わってきたが、忘れられない年がある。2010年だ。
 この時の目玉は斎藤(現日本ハム)、大石(元西武)、福井(現楽天)の「早大トリオ」。しかし大学側から、週末に控える東京六大学リーグの早慶戦に集中するため会議当日に会見は実施しない、との通達が届いた。広島は大石を指名するという方針だった。それでもファン、読者にはプロヘの第一歩となる選手の表情、思いを届けたい。駄目元で早大の寮に向かった。
 寮には予想通り、100人を超える報道陣が。寮の様子はうかがえ知れない。広島は予定通り大石を指名したが抽選で外れ、福井を外れ1位で指名し、交渉権を獲得した。しかし、午後8時頃に大学を通して3選手のコメントが届いただけ。姿を見せることはなかった。結局、東京六大学リーグでの取材ノートと大学コメントを基に記事を執筆。写真も撮れず、リーグ戦のものを使った。大学の方針は尊重しないといけないことは重々承知していた。それでも第一声を届けられなかったむなしさが募った。
 福井の第一声がとれたのは会議から1週間後の指名あいさつ。希望に満ちあふれた表情を見ることができ、会議当日のむなしさは吹き飛んだ。
 今年のドラフト会議は新型コロナウイルスの影響で、リモート会見など例年とは趣が違うかもしれない。今年はどんなドラマがあるのか。ドキドキ、ワクワク感は増してきた。
(下手義樹)


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