運動部デスク日誌

やる気にさせる魔法の言葉

2020/10/24

 まるで「野戦病院」と言ったら言い過ぎだろうか。22日、アドゥワ、宇草の手術が広島球団から発表された。大瀬良、中崎、野村を含め、この1カ月弱で5人がメスを入れたことになる。宇草は試合中のアクシデントとはいえ、「異常事態」にあることは言うまでもない。
 この時期の手術は、来季の早期復帰を見込んでのものだ。だが、彼らが開幕からフルに働いてくれると考えるのは楽観的すぎよう。かつての沢村賞投手・ジョンソンも今季未勝利で、来季は未定。新外国人獲得も新型コロナウイルスの影響で未知数である。広島投手陣は大きな転換期にあると言えるかもしれない。
 ここで大切なのは、投手陣全体が「ピンチは最大のチャンス」と思えるかどうか。経験も実績もある投手が、こんなにも計算の立たない状況にある。見方を変えれば、それだけ1軍の枠が空いているということだ。一人一人が「俺が」という気持ちで競争に挑めれば、投手陣全体の底上げにつながるかもしれない。
 かつて、ブラウン監督が就任し、初めての春季キャンプに臨んだときのこと。キャンプインの日に「(先入観を持たず)フラットな目で力を判断していきたい」と宣言した。この一言が、選手のやる気と競争心をどれほど刺激したか。現場でつくづく実感した。佐々岡監督もそのような空気を秋季練習からつくれるかどうか。それが再建への第一歩であるように思っている。(小西晶)

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