巨人Vに、あらためて思うこと
2020/10/31
久しぶりに、ドキドキしながら野球を見た。延長戦にもつれ込んだ巨人―ヤクルトと、DeNA―阪神。決まるのか、持ち越しか。巨人優勝の条件に目をやりながら、一球一打に声を上げている自分がいた。
振り返れば、2020年は新型コロナウイルスに振り回されたシーズンとなった。開幕が約3カ月遅れ、無観客スタート。試合数も24試合短縮され、セ・リーグはクライマックスシリーズ中止。原監督の胴上げを眺めながら、思い出されるのは巨人の強さではなく、感染予防でドタバタし続けた日々だった。
2年連続のV逸。それなのに、私の周囲のカープファンは「優勝できなかったが、それなりに楽しめた」という声が予想外に多かった。イレギュラーなシーズンだっただけに、負けた悔しさより、無事シーズンが実施されたことへの安堵が上回った部分もあるだろう。中には「優勝争いから脱落したことで、若い選手をたくさん1軍で見られた」という声も。3連覇を経て、ファンの目も優しくなったのか。
とはいえ、そんな心持ちで野球を見られるのも今季までだろう。来季、V奪還できるかどうかはともかく、優勝争いから早々と脱落するようなら、さすがのファンも穏やかではいられまい。来年の感染状況を見通すことはできないが、満員のマツダスタジアムで大歓声に包まれ、強いカープが復活することを夢想しながら、今夜は筆を置く。
(小西晶)
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