運動部デスク日誌

よう負けたシーズン

2020/11/12

 「よう負けた。よう負けた1年だった」。試合終了と同時に、カープファンの友人からメールが届いた。11日にマツダスタジアムであった中日とのシーズン最終戦。今季を象徴するような元気のない戦いぶりで、56度目の負けを喫した。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けた今年のプロ野球。無観客での開幕に、ファンはお茶の間から「勝て、勝て」と佐々岡カープに声援を送った。ただ、結果は皆さんご存じの通り。大瀬良、野村ら驚くほどに主力に故障者が続出し、優勝争いから脱落。今季最終戦の最後に届いたニュースも「西川手術」だった。
 実りなき秋にため息の一つも出る。ただ、ある人がこんなことを教えてくれた。「負けた、は『蒔(ま)けた』ともいうんです」。確かに、今季ほど多くの種を蒔けた1年が、過去にあっただろうか。1軍経験のない若ゴイを昇格させ、どんどん起用した。大盛、ケムナのように十分な存在感を示した選手も。それも、チームがこれだけ「負けた」からできたことだろう。
 さて、楽しみは今季蒔いた種が、どれだけ芽を出して、伸びてくれるか。カープファンの「勝て、勝て」という熱い声援が、選手の成長の「糧」となれば、来季こそは実り多きシーズンになるかもしれない。(小西晶) 


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