運動部デスク日誌

考える力は武器になる

2020/11/20

 選手寿命が延びたサッカー界とはいえ、29歳と言えば中堅からベテランに差し掛かるところ。一般的に心身ともに急成長する時期は過ぎている。選手としての力量もチーム内での立ち位置も、ほぼ定まっている。定位置を新たにつかむのは簡単ではない。それをやってのけたのが、本日のスポーツ面で取り上げているサンフレッチェ広島の茶島雄介である。
 茶島といえば、広島ユース時代は主将を務めるなど主力として活躍した。しかし同期の大崎淳矢(現J2栃木)がトップ昇格した一方で、自身は「不合格」を言い渡された。大学での成長を期し、進んだのは東学大。教員養成では有名だが、サッカーの強豪ではなかった。
 それでもプロに進んだ数少ないOBの岩政大樹や高橋秀人の話を聞き、向上心をかき立てた。持ち前のクレバーさを発揮。先輩と同じように自らの長所と短所を分析し、目標を設定する積み重ねで実力を伸ばした。その努力が実り、2014年にサンフレへ加入。ユース出身者で大学を経由してトップチーム入りした初の選手となった。
 「どうすれば成長できるか、何が課題か、大学で自分を客観視して考える力は付いた」。入団した当時の取材メモに彼の言葉が残っている。それから6年。身長166センチと決して体格に恵まれない中で、時間がかかっても主力の座をつかめたのは、「考える力」という大きな武器があったからだろう。(日野淳太朗)


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