古き良き時代
2020/12/16
カープがリーグ初優勝、初の日本一に輝いた昭和50年代、私は小学低学年だった。近所のマンションにカープのレギュラー選手が住んでいて、よくサインをもらいに行っていた。いまのようにオートロックではなく、玄関で「サインください」。すると選手の奥さんが「お風呂に入っているので待ってて」と家の中に招かれ、お菓子をいただいたことも。いまでは考えられないが、少年時代のカープのある日常だった。古き良き時代だった。
12月から本紙で「カープ70周年 70人の証言」の連載が始まった。連載を通して感じるのは、人の温かさだ。当時の時代背景から、はちゃめちゃな話でもどこかほっこりする。募金や差し入れで財政難を支えた市民など、いかに愛されていたかが分かる。
この連載で、私は二人から話を聞いた。ともに「いい時代だった」と振り返る。共通していたのは、先輩の温かさだ。技術指導から夜のお誘いまで、とにかく面倒見がよかったという。
運動部の大先輩記者がかつて出演したテレビ番組で「カープは広島の宝です」と言われていた。オールドファンには懐かしく、若い人にはなぜカープが広島市民に愛されるかなど、新たな発見があるだろう。連載を通じて「古き良き時代」を感じ取ってもらえればと思う。
(下手義樹)
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