▽兄弟リレーへ猛練習　７歳上の兄、勝浩の背中を追いかけて野球を始め、同じプロの世界に入った。「兄は結果を出しているので、自分が情けない姿を見せるわけにはいかない。常に強気の姿勢でいく」。細い体に熱い...

　▽投手から転向、光る打撃　宝物がある。静岡・常葉学園橘中１年以来、野球に関する技術や心理状態、ひらめきなどを書き留めてきた１５冊にもなる大学ノート。読み返すと、気持ちが高揚したり、安らいだりする。成...

　▽菊池の存在が刺激に　高校１年夏の選手権岩手大会。準決勝の相手マウンドに「あいつ」がいた。「同じ左腕で、当時は同じくらいの球速だった」。試合は１―９で大敗。それが、花巻東高・菊池雄星との出会いだった...

　▽抜群の球威と投球術　期待の右腕は、その言動に独特の雰囲気が漂う。入寮日の９日。新聞各社のカメラマンに「笑顔を見せて」と頼まれ、真顔で答えた。「笑えません」。大勢の前でポーズを決めたり、冗舌に話した...

　▽プラス思考　弱さを克服　「サヨナラだけが人生だ」。小松ほど、この言葉に痛みを感じている投手もいないだろう。中学、高校、そして大学。各年代の最後の試合は、すべてサヨナラ負けを喫した。「野球は失敗と隣...

　▽志高く「数年後主力に」　プロの選手に囲まれると、線の細さがひときわ目立つ。まずは体づくりが欠かせない中、物おじした雰囲気は一切ない。数カ月前には考えられなかった夢の舞台。「今は誰も僕を知らないだろ...

　▽快速右腕へ大化けの夏　甲子園のマウンドでカープへの片思いを相思相愛にした。昨夏に出場した甲子園で自身最高の球速を１０キロ近く上回る１４８キロをマーク。「甲子園最速男」としてプロの視線を浴びる中、広...

　▽「日本でプロ」夢つかむ　１４歳の夏、心に決めた。「日本でプロ野球選手になる」。テレビで見た野球のアジア予選で、日本代表のスピードと細かな野球にはまったのだという。同時に縁のない日本への野球留学を決...

　▽チーム思いの長距離砲　大学ナンバーワン打者の触れ込みと、公称以上の体重はありそうな巨体。そこから連想される豪快なイメージは入寮初日に覆した。与えられた部屋に、ディズニーキャラクターの縫いぐるみを持...

　▽己を知り走攻守に磨き　「僕はどこをアピールすればいいんでしょうか」。入寮のため広島へ向かう新幹線の車内。隣に座る高山健一スカウトに思わず聞いていた。「梵さん、東出さんにどうやったら勝てるか」。１１...