【1977年連載「赤ヘルニューパワー」】 <3> 土居正史(投手)=ドラフト2位
▽すごみを増した技巧派
地元・岡山では土居のことを「悲運のエース」という。岡山東商高時代の3年間、地元ファンの期待を一身に背負って甲子園にこまを進めること計3度。そのたびに1回戦でしかもそのいずれとも0―1で悔し涙を流したことからこの呼称をいただいたらしい。特にエースとしてマウンドを踏んだ2年生の夏、3年生春の2度、千葉・銚子商の土屋(現中日)と顔を合わせ、わたり合ったが、結局、最後は根負け。本人はもとより地元ファンを切歯やく腕させたものだ。当時は銀ぶちの眼鏡にひょろりとした体。そうした知的な弱々しい風ぼうで難敵に立ち向かう姿が、土居を一層、悲運の主役に仕立て上げた。
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