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佐々岡カープ一丸、19日開幕 気持ち切らさず備えた3カ月

2020/6/18 7:00
佐々岡監督

佐々岡監督

 長かった3カ月。当初の予定からこれほどの月日を重ね、プロ野球が19日、ようやく幕を開ける。人は、じらされれば、じらされるほどたどり着いた時の喜びが増す。だからだろう。佐々岡真司新監督が率いる広島東洋カープの戦いが、楽しみでならない。

 異例ずくめのペナントレース。問われるのはいかに気持ちを保ち、準備を整えられたか、である。首都圏や関西に比べ、感染が抑えられた広島。チームはマスク着用や社会的距離を取りながら、延期期間中も練習をやりくり。監督の柔らかな雰囲気の下、和やかに、時に厳しく。野球ができる幸せをあらためて感じた日々は、選手の活力となっている。

 トップが代われば、チームも変わる。新顔の1番手は新人、森下暢仁である。150キロの直球と変化球は抜群で、新人王も夢ではない。ピレラ、メヒアの両打者も活躍の予感。未完の大器、堂林翔太はついに開花の時が近づいてきた。

 主力の充実も、躍進には欠かせない。鈴木誠也が追求する打撃道はどの領域へと到達するか。会沢翼のリーダーシップ、大瀬良大地のエース力…。今季も見どころに事欠かない。

 もちろん、勝利は簡単ではない。その事実を突きつけられたのは開幕前だ。3〜6月の対外試合で2引き分けを含む13連敗という長いトンネル。投打の歯車はかみ合わなかった。

 しかし、その苦しい時期、チーム内から不安の声は一つも聞こえてこなかった。練習は積めているという実績、カープは強いという自信。その土台にあるのは、佐々岡監督が言い続ける支え合いの精神だろう。野手も投手もお互いの力を信じ、自らがやるべきことに集中してきた証拠だ。

 待望の開幕にも、当面は無観客試合が続く。客席からの声援はなく、打っても抑えても、選手同士がハイタッチで喜び合うことはない。それでも、広島ナインの胸には、一丸となっているという実感がある。「一体感」を旗印に、密度の濃い120試合へと挑んでいく。(五反田康彦 撮影・山本誉、安部慶彦、川村奈菜、河合佑樹)


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