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避難所姿なく、状況不明 「被災地の外国人どこへ…」

2018/7/13 0:00
通訳が必要な外国人向けの相談窓口を伝える避難所の張り紙。情報は届いているだろうか(10日、広島市安芸区の矢野南小)

通訳が必要な外国人向けの相談窓口を伝える避難所の張り紙。情報は届いているだろうか(10日、広島市安芸区の矢野南小)

 「広島の豪雨災害の被災地に外国人の友人が十数人いるのですが、どういう状況にあるのか全く分からず心配です」―。広島市西区のNPO法人代表、土井佳彦さん(39)からこんなメールが編集局に届いた。

 広島県内には約4万6千人の外国人が暮らしている。だが確かにこの1週間、記者が避難所を回っても外国人の姿をほとんど見掛けない。土井さんは「広島市では仮住宅の入居申し込みが始まったが、彼らには情報が届いていないだろう」と不安を募らせる。

 県内の外国人の日本語学習や生活支援をしている明木一悦さん(60)=安芸高田市=も「呉市や東広島市の仲間と協力して情報を集めているが、被災した外国人の現状が見えてこない」と話す。

 ひろしま国際センター(中区)は11日、県内の約160の国際交流団体に、各団体が把握している外国人の被害状況を問うメールを送った。集まった情報を官民の支援活動に活用するという。

 「避難所はどんな所か、分かっていない人も少なくない」と指摘するのは廿日市市の栗林克行さん(75)。外国人向け無料相談をしている市民団体「ええじゃん」の代表だ。

 2014年8月の広島土砂災害が起きた際、安佐南区と安佐北区の避難所を回り、外国人を探したが一人も出会えなかった。後にある外国人に聞くと、「避難所がどういう所か分からず、行くのが怖かった」と話したという。

 日本文化への理解が不十分だったり、日本語が不自由だったりする外国人を、どうすれば災害から守れるだろう。被災地にいる外国人は今、どのように過ごしているのだろう。今後も取材を進めていく。手掛かりとなる情報を寄せてほしい。(久保友美恵)

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