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「ポリ袋よく見掛ける。広島市内は紙袋では?」 可燃ごみルール曖昧

2018/11/7 0:00

 「可燃ごみをポリ袋で出している光景をよく見掛けます。広島市のルールに違反しているのでは?」とのメールが編集局に届いた。市のホームページで確認すると「丈夫な紙袋に入れて出してください」とある。どうなっているのか。探ってみた。(堅次亮平)

「外側覆うのはOK」と市説明


 「真面目に紙袋で出している者からすると、おかしいなと思う。許されるのなら私も、雨の日などは破れにくいポリ袋で出したい」。南区の会社員女性(40)は納得いかない様子だ。

 ごみ収集日に出向くと、確かに紙袋とポリ袋が混在していた。ほとんどのごみがポリ袋で出されている地区もあるではないか。みんな紙袋の外側を、透明なポリ袋で包んでいる。

 収集車が来ると、漏れなく回収されていった。ごみ収集業者は「地域によっては、可燃ごみの約4割がポリ袋で捨てられている。でも衛生上、放置できないのでやむなく回収している」と明かす。

 市が紙袋で可燃ごみを出すルールを定めたのは、1976年。当時はビニール袋を燃やすと有毒ガスが出たり、高温で焼却炉を傷めたりする恐れがあったためだ。ただ、いまは有毒ガスが出ないポリ袋が普及。市内4工場の焼却炉はいずれも、紙袋とポリ袋の両方を燃やせるという。

「要望ほぼない」


 すなわち、ポリ袋でも環境的な問題はクリアできているということだ。「紙袋に入れて出す」というルールの根拠が揺らいでいるとも言える。なのに、なぜ市は紙袋にこだわるのか。市環境政策課はこう説明した。「市民から、ポリ袋で出したいという声がほとんど届かないため」

 そんな受け身の姿勢でいいのかと、面食らう。実際には、ポリ袋も目立つというのに。そもそも、現状ではポリ袋は違反ではないのか。

 市業務第一課にそうただすと、予想外の答えが返ってきた。「紙袋をポリ袋で覆うのはOK。ルールには『一番外側が紙袋』とまでは書いていないので」

「雨よけと解釈」


 驚いた。なぜ紙袋の外側ならポリ袋が許されるのか。同課はこう説明する。「紙袋が破れた時の散乱防止の場合もあるので、雨よけの屋根の代わりだと解釈しています」。それなら、最初からポリ袋でよい気もする。

 いまのルールでは、市はどこまでポリ袋を許容しているのか。あらためて聞いてみた。

 生ごみなどをポリ袋で包んだ上で、紙袋に入れて出すのはOKなのか。「それは分別不徹底で違反」。ポリ袋だけでごみを出すのは「紙袋で覆ってないので、もちろん違反」。ポリ袋は、使い方次第でOKだったり、駄目だったりする…。ますます混乱してきた。

 ごみの出し方は、まちの基本的なルールのはず。分かりやすくて理にかなった内容であってほしい。少なくとも「紙袋でないと駄目」と信じてきた市民にとっては、納得しがたいのではないか。

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