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「長いGW。孫の面倒を誰が見れば…」 休園中、仕事は休めず

2019/2/13 0:00

 ▽専門家「柔軟な働き方 考える時」

 「孫を誰が見るか。家族総動員で何とかしのがないと…」。広島市立保育園に通う孫がいる中区のパート女性(53)は、無料通信アプリLINE(ライン)でこんな声を寄せた。5月1日の新天皇即位に伴い、「10連休」になる今年のゴールデンウイーク(GW)。市立保育園は初日の土曜を除き9連休となるが、大人は仕事を休めないという。

 孫の両親である娘夫婦は共に販売業で、休日は特に忙しい。スーパー勤めの女性もトレーラーの運転手の夫もシフト制で、カレンダー通りには休めない。

 このGWは孫の伯母、叔父に当たる子どもたちにも助っ人を頼み、大人6人で予定を組むという。「せっかくの連休なのに、素直に喜べないのが残念」

 ■9連休の方針

 今年は5月1日が祝日になる。祝日に挟まれる4月30日と5月2日も祝日法の規定により休日となるため、休園日が9日間続く。現時点で、広島市を含む県内20市町の公立保育園は9連休の方針だ。

 ただ、平成の30年間は、まさに働き方が多様化した時代といえる。共働き世帯は1・5倍に。サービス業など第3次産業で働く人は全就労者の7割に上る。シニア世代の就労の幅も広がった。

 ■職場は年中無休

 県立広島大の木谷宏教授(人事管理)は「祝日だからと横並びで休暇を取ることは難しくなった」と指摘する。別の保護者からも「サービス業に連休なんてない」「職場は年中無休。休みたいと言いにくい」との声が聞こえてくる。

 では、保育園はどう対応するのか。広島市は普段通り「休日保育」を実施するという。休園日も保育が必要なときの受け皿として、公立・私立の計4園が開けて、市認可施設に通う乳幼児を預かる制度だ。今年のGWもこの4園を9日間開ける考えで、定員は合わせて1日45人程度となる。

 「例のない大型連休でどれくらいニーズがあるか読めない」と、細谷昌弘・市保育企画課長は戸惑いを見せる。「休日保育のための職員のやりくりなどを踏まえると、これ以上の対応は難しい」と理解を求める。

 大型連休を前に、木谷教授は「企業が働き方改革の視点で、従業員の事情に応じた休暇を積極的に認めるべき」と強調する。さらに「GW中を在宅勤務の推奨期間にしてみては」と提案。この大型連休が柔軟な働き方を進めるきっかけになれば―と助言している。

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