JR、異例のダイヤ改正へ 山陽線や可部線、混雑訴える意見相次ぐ【動画】
JR西日本広島支社は24日、山陽線と可部線の混雑緩和のため、9月1日にダイヤ改正をすると発表した。夕方に山陽線で4本を増発し、可部線は特に混雑の激しい便で車両を増やす。定例の3月以外のダイヤ改正は異例という。
増発するのは、山陽線広島―五日市間の2往復。これにより、広島駅発午後6時台の岩国方面行きは、現行の8本(計33両)から、10本(同42両)に増える。可部線は、午後5時53分広島発あき亀山行きとその折り返し便を、3両から元の4両に戻す。
同支社運輸課の城本知哉担当課長は「日によっては定員を大幅に超える利用があり、混雑を嫌って乗車を見合わせる人もいるなど不便を掛けていた。ダイヤ改正により、車内で身動きが取れないほどの混雑はなくなるはず」と説明する。増便や増結用の車両を確保するため、山陽線糸崎―広島間で比較的利用の少ない夕方の1往復をやめる。
同支社によると、広島都市圏の2017年度の在来線利用者数は、外国人観光客や野球観戦客の増加もあり、13年度に比べて7%増えた。一方で、ことし3月までに4両編成の旧型車から3両編成が主体の新型車に切り替わった影響もあり、混雑についての苦情が続出。中国新聞「こちら編集局です―あなたの声から」にも、「ぎゅうぎゅう詰めで乗れない」「車両を増やして」といった意見が多数寄せられていた。
同支社によると、3月16日のダイヤ改正後も苦情が相次いだため、4月8日から山陽、呉、可部線で朝夕の計14本で車両を増結。だが、その後も山陽線広島―五日市間や可部線では激しい混雑が続いた。ダイヤ改正は「時刻を頻繁に変えると乗客が混乱する」などの理由で年1回が通例だが、同支社は緊急性が高いとみて、秋の新学期に合わせて改正を急いだ。
改正ではこのほか、呉線の三原駅で、午後5時台に山陽線尾道方面からの接続を改善する。同支社の城本課長は「今後も利用状況をつぶさに把握し、来春のダイヤ改正では山陽線の休日の快速の復活も含め、検討したい」としている。(馬場洋太)
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