植栽手入れで国道渋滞 「なぜ昼間、感覚分からぬ」
「呉市の国道185号休山新道付近の渋滞がひどい。何とかならないでしょうか」。読者から中国新聞呉支社に電話があった。当時は事故も起きていないのに、なぜ。「植栽の手入れによる車線規制のせいです。もっとやりようはないのか」。疑問に答えられないか、現場へ向かった。
▽国「夜だと人件費も上昇」
電話があったのは11日午後2時すぎ。同3時すぎに到着すると、呉中心部方面に向かう上り線の1車線が休山トンネルの東側で、まだ規制されていた。
中央分離帯や路側帯付近の植え込みの刈り込みや除草作業のため。渋滞が続き、脇道に進路を変える車の姿もあった。電話した市内の会社員男性(50)が渋滞にはまったのは午前10時すぎ。手前の仁方地区の辺りから混み、通常なら20分程度の道のりに1時間以上かかったという。
休山トンネルは今年3月、新たなトンネルができ、暫定2車線から4車線(片側2車線)になった。男性は、休山新道の慢性的な渋滞からようやく解放されたと喜んでいただけに、怒りと失望が募る。「昼間に渋滞を引き起こす感覚が分からない」
工事を監督する国土交通省広島国道事務所呉国道出張所によると、10、11の両日、上下線約1キロの区間で規制を実施。見通しをよくするため、年1回する作業という。規制時間は午前9時〜午後4時。安全確保に必要で、朝夕のラッシュ時は避けたという。
男性は「夜にするとか、1日の作業時間を短くできないか」と問い掛ける。同出張所は「夜は安全に作業できず、人件費も上がる。1日の作業時間を減らしても、毎日の準備と片付けの手間は減らない。効率が落ちる」と理解を求める。
だが、せめて事前告知があれば、あらかじめ回避ルートを通る人もいたのでは。「国道31号、185号のような渋滞が激しくなりやすい場所については、今後の課題かもしれない」と同出張所。利用者の視点での努力は欠かせないだろう。(見田崇志)
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