生きて

<11> 首相レースの舞台裏 中曽根裁定 前評判覆す

元自民党政調会長 亀井静香さん(1936年〜)2020/2/19 9:30
ポスト中曽根の候補だった、左から宮沢、竹下、安倍の3氏(1986年)

ポスト中曽根の候補だった、左から宮沢、竹下、安倍の3氏(1986年)

 安倍晋太郎先生は立派な人だった。自民党で俺が属した清和会のプリンス。その息子が今の総理だ。思い浮かぶのは1987年だな。

 中曽根康弘首相が退陣。党総裁選では「中曽根裁定」と呼ばれる後継指名で竹下政権が誕生する

 自民党の総務会長の安倍先生と幹事長の竹下登先生、蔵相の宮沢喜一先生が候補だった。「安竹宮」と呼ばれた3人の中で、前評判が高かったのは安倍先生。ただ経世会(竹下派)が台頭していたので、俺は中曽根内閣の官房長官、後藤田正晴先生を訪ねた。

 元警察庁長官で俺の大先輩。「カミソリ」と呼ばれた切れ者の情勢分析や助言を清和会に持ち帰ったが、みんな既に赤飯を炊いて楽勝ムードさ。中曽根裁定の日、事務所を出る安倍先生は笑顔で一言「はしゃぐなよ」。人が良すぎたんだよ、安倍先生は。リクルート事件による竹下退陣後の跡目争いにも触れよう。俺も結構、暴れ回ったんだ。
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