【こちら編集局です】臨時休校中、公園遊びも禁止? 文科省「運動妨げない」
「臨時休校中、子どもは公園で遊ぶのも禁止されているのでしょうか」。広島県坂町の福祉施設に勤める女性(46)から編集局にこんな声が届いた。文部科学省に取材すると、「公園に行くのを一律に制限してはいない」と担当者。同様の問い合わせが相次いだとして、「屋外での運動や散歩は妨げない」との見解を全国の教育委員会に伝えたという。広島県内では校庭を開放する動きも出始めた。
女性には、小学5年の長男(11)がいる。2日に臨時休校が始まってほどなく、学校から「公園で集団で遊んでいる人がいた」「家で元気に過ごすように」との電子メールが届いた。
周りの目を気にして公園で遊ばせるのを控えていると、長男は保育園児の次男(6)にイライラをぶつけるように。「どうすればいいのか」と悩んでいた。
文部科学省は2月28日、全国一斉の臨時休校を要請する通知を出した。当初、子どもたちは「基本的に自宅で過ごす」との考えで、ホームページ(HP)の臨時休校に関する「Q&A」でもそう説明していた。
しかし、その後に「公園はいいのか」という質問が多く寄せられ、今月9日に新たな見解を公表。「屋外での適度な運動や散歩は妨げない」「運動機会の確保のため校庭開放も一律に否定しない」などの内容で、HPも更新した。文科省健康教育・食育課は「もともと外遊びを禁ずる意図はなかったが、より分かりやすく示した」とする。
これを受けて坂町教委は12日、町内3小学校と1中学校の校庭について、平日の4時間の開放を始めた。教職員が児童、生徒を見守り、遊具を小まめに消毒する。
県小児科医会副会長の西村真一郎医師は「子どもが十分な睡眠を確保し、生活リズムを保つためにも、日中に外気に触れて運動するのは必要。その後はしっかりと手洗いをしてほしい」と助言する。(久保友美恵)
あなたにおすすめの記事
こちら編集局です あなたの声からの最新記事
-
【こちら編集局です】広島県と広島市、公共施設の休・開館の判断は 運営の協議・調整なく (1/18)
▽休館→広島市、コロナ対策で独自基準/開館→県、市民生活への影響最小限に 新型コロナウイルス感染防止対策で、広島市内の図書館など市民に身近な公共施設の運営に関して広島県と市の対応が分かれている。市が...
-
【こちら編集局です】広島県、コロナ集中対策再延長 感染防止強化に理解 時短効果疑問視も (1/14)
広島県が14日、新型コロナウイルスの集中対策期間を2月7日まで再延長する方針を決めた。広島市で国の緊急事態宣言の対象地域に準じた対策を講じ、飲食店への営業時間短縮の要請エリア拡大など、従来より強化す...
-
【こちら編集局です】「安倍氏説明を」多数 政治へ不信感や怒り (12/22)
安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会の費用補填(ほてん)問題で、安倍氏が東京地検特捜部から任意で事情聴取を受けた。編集局は22日、無料通信アプリLINE(ライン)でつながる読者...
-
【こちら編集局です】Go To停止「遅すぎ」 政府の対応、批判が大半 (12/15)
「中止は当たり前」「判断が遅すぎる」―。菅義偉首相が14日夜、表明した観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止。表明後、編集局が無料通信アプリLINE(ライン)を通じて意見を募ると、約2時...
-
【こちら編集局です】「じわる」若者言葉、まじ「レベち」 SNS世代の新語、考察してみた (12/6)
▽スマホ入力→省略して即レス/他人に同調→あえて断定せず 若者の会話やネットの投稿で、不可思議な言葉に出合うことはありませんか。周囲の親世代からも「あれってどういう意味?」との声が聞こえてくる。調べ...
「こちら編集局です あなたの声から」では、みなさんが日ごろ「なぜ?」「おかしい」と感じている疑問やお困りごとなどを募っています。その「声」を糸口に、記者が取材し、記事を通じて実態や話題に迫ります。以下のいずれかの方法で、ご要望や情報をお寄せください。
LINE公式アカウント
メール
「こちら編集局です」ご意見・情報提供はこちら
郵送
広島市中区土橋町7-1
中国新聞社
「こちら編集局です」係
ファクス
「こちら編集局です」係
082-236-2321