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おうちで動物園ガイド

2020/5/6

 おりの向こうにいる動物の「素顔」を垣間見たことがある。用事で動物園を休園日に訪ねると、昼寝姿しか見覚えのないライオンが体を起こし、こっちに目を凝らす。クロサイたちも動きを止め、しげしげと▲園長さんが言うには、動物はもともと人間に興味津々なのだが、次から次へ来園者のある日には見飽きるらしい。ひょっこり現れた、休日の人影に胸が騒いだのだろう。授業参観でそわそわする子どもらを思い出した▲コロナ禍で休業している中四国の動物園が大型連休の間、ネット上で園内ガイドのリレーをしている。木々の枝から枝へと腕渡りをするテナガザルや飼育員の合図で巨体を横たえるゾウの妙技は目の当たりに見たくなる。生まれて間もない子ヤギに目尻が下がる▲宇部市・ときわ動物園から日替わりでつないだバトンは、きのう広島市安佐動物公園へ。名物のヒヒ山では子どものヒヒが親の毛繕いをし、親は親で追いかけっこに付き合っていた。何だか、ほのぼのと過ごすこつを教わっている気分になってくる▲広島県内の動物園は、うまくいけば11日から再開の見込みが出てきた。動物たちの休み明けの「歓迎」ぶりが今から目に見えるようだ。 

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