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世界献血者デー

2020/6/14

 輸血というと、交通事故など緊急時の手術で使われるものだと思っていた。けがなど出血の手当てに使われるのはわずか4%足らず。大半はがんや白血病などの病気の治療に使われているという▲抗がん剤はがん細胞もやっつけるが、血液を作る細胞などがやられてしまうことも。輸血が定期的に必要になる。そんな治療の様子を悪性リンパ腫で入院していた笠井信輔アナウンサーが自らのブログにつづっていた▲がん患者にとって不可欠な「治療薬」でもある輸血用血液の確保が難しくなっているそうだ。コロナ禍に伴う外出自粛で献血に協力する人が減り、学校や企業を巡回する献血バスも受け入れの中止が相次いでいる▲日赤によると、治療で輸血を受ける人は毎日全国で3千人に上る。人工的に作ることはできず、使える期限も短い。献血に頼るしかなく、1日に1万3千人の協力が必要となる。感染拡大だけでなく、輸血用血液が不足しても医療は崩壊しかねない▲きょうは世界献血者デー。「命を救う贈り物」と呼ばれる献血の大切さへの理解を深め、協力する人に感謝する日という。献血に要する時間は数十分ほど。助けられる命があるなら、長くはなかろう。 

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